EU加盟28ヵ国小売店・ECサイト調査(EU販路開拓ガイドブック)が
2019年7月に発行されました。
本冊子は株式会社パコロアが企画、構成、取材、執筆、編集しました。
EU28ヵ国にも商品を売りたい!
でも、現地にはどんなお店があって、どんな商品が売られているのか、よく分からない、、、という声にお応えすべく、
EU28ヵ国で人気の小売店とECサイトを各国10店舗ずつ、計280店舗情報(約150ページ)を1冊にまとめています。
280店舗それぞれの競合先も複数調べ、合計でEU28ヵ国内の700~800店舗分のURLを掲載しています。
現地ニーズリサーチの為、あるいは直接の売り込み先として、本情報が中小事業者のみなさまのEU28ヵ国市場攻略の一助となれば、望外の喜びです。
日本市場の特異性
今回のレポートで選定されている小売店5店舗、EC5サイトは、日本の下記のような店に類似するものを参考にしています。
つまり、そのお店やECサイトは、
日本で言うところの成城石井のような高級食材スーパーである、
日本で言うところのモノタロウのような間接材調達サイトである、
とイメージできるようカテゴリー設定しました。
小売店の5カテゴリー(A~E)
A 高級飲食品(例)
- 成城石井 http://www.seijoishii.co.jp/
- 明治屋 http://www.meidi-ya-store.com/
- 紀ノ圀屋 http://www.e-kinokuniya.com/
B インテリア・ライフスタイル(例)
- 無印良品 https://www.muji.net/store/
- アクタス https://www.actus-interior.com/
- フランフラン http://www.francfranc.com/
C サブカルチャー・トレンド(例)
- スパイラルマーケット http://www.spiral.co.jp/shop_restaurant/spiral_market/
- TENOHA代官山 http://tenoha.jp/
- ドン・キホーテ http://www.donki.com/
- ヴィレッジ・ヴァンガード https://www.village-v.co.jp/
D 生活雑貨・GMS(例)
E その他その国を紹介するうえで外せないメジャーもしくはユニークな小売店(例)
- セブンイレブン http://www.sej.co.jp/
- 伊勢丹 https://isetan.mistore.jp/store/index.html
- 道の駅 https://www.michi-no-eki.jp/
ECの5カテゴリー(F~J)
F ECモール型(例)
G クラフト作家型(例)
- Creema https://www.creema.jp/
- Minne https://minne.com/
H 通販カタログ系EC(例)
I MRO型EC(例)
J その他外せないEC(例)
- ジャパネット https://www.japanet.co.jp/shopping/
- ZOZOTOWN http://zozo.jp/
- メルカリ https://www.mercari.com/jp/
ところで、この10カテゴリーに該当する小売店・ECサイトと同じ様なものがEU28ヵ国に、必ずしもあるわけではなく、
その点では、現地在住の生活者の視点から、まぁまぁ近いカテゴリーである、
あるいはその国ではよく知られている、等に枠を広げての選定もしています。
言うなれば生活する上で、日本ほど多彩な種類の小売店が、現地ではそれほど展開されておらず、
日本のように“細分化されたニーズに対応” “そして迅速に全国展開”というポリシーは調査の過程であまり聞こえてきませんでした。
これはEUが特別ということではなく、むしろ日本市場が世界から見て、非常に特殊である証かもしれません。
EU市場という単一市場は無い
EU28ヵ国それぞれにおいて、共通項や類似性を無理にわかり易く見つけ出そうとすると、もしかすると迷路にはまってしまうかも知れません。
EU28ヵ国はそれぞれ歴史、文化、国民性が異なります。
政治経済、宗教、教育、流通、商習慣、生活様式、個々人の優先順位も、実に様々です。
EU圏内だからという理由で一括りに評することはそもそも出来ず、そこには、EU市場という単一市場など無いことが判ります。
日本の商品はEU28ヵ国で売れるのか
一方、EU各国内では特有のセンスの良いローカル商品は存在するものの、日本からの商品は未だ少なく(ほぼない市場もあり)、
- 日本固有のコンセプト
- デザイン
- 用途シーン
は、小さなEU28ヵ国各市場に於いても、
- その異質性と美しさ
- 類のなさ
- 機能利便性
- 四季の知恵
- 様式美
- 職人矜持
などから、新しいポジションを獲得できる余地は十分あると言えます。
優れた日本の商品は大いにEU28ヵ国での展開可能性を秘めています。ご関心のある方は是非、本冊子を一度ご覧ください。
(冊子発行元 (独)中小機構 販路支援部様)